今すぐ知りたい!療育手帳のメリットと取得方法
こんにちは、たか先生です。
療育手帳を取ることを勧められたけど、どんないいことがあるの?
支援学級や支援学校の進路を考えるなら療育手帳を取らないといけない?
発達障害の子どもをもつお父さん、お母さんが悩むポイントの1つが
「療育手帳を取得するか、しないか」ではないでしょうか?また具体的にどうやって取得する方法、療育手帳のメリットなどが分からないことも多くあると思います。
この記事では療育手帳についての疑問を解決するために以下の発信をします。
- 療育手帳の取得方法
- 療育手帳のメリット
- 療育手帳と進路
療育手帳を取得するかどうか悩んでいるお父さん、お母さんは本当に多いです。悩んだ末に取得をしない、返還する方もいるので、家族で時間をかけて話し合ってみてください。
療育手帳の取得方法
ここでは療育手帳の取得方法について説明します。
その前にまずは「療育手帳とは何か」について簡単に説明しますね。
療育手帳とは
療育手帳とは「知的障害」に対して交付される手帳のことです。
自閉症やADHDなどの発達障害がある子がとっているというイメージの方もいますが、それだけではなく、知的な遅れがある人に交付されます。
知的障害がなく、ASDなどの発達障害がある人は基準を満たせば「精神障害者手帳」が交付されます。
療育手帳の申請方法
自分の子どもに発達障害や周りと比べて明らかに知的な遅れがある場合は療育手帳を申請することを検討してみましょう。
取得の手順は以下の通りです。
まずはそれぞれの市の福祉課に行きましょう。申請をするときに
医師の診断などは必要ありません。児童相談所で診断をします。
申請が終わったら児童相談所に行き、知能検査(WISCや田中ビネー検査)を行います。
判定が基準を満たせば療育手帳を取得することができます。
重度の場合・・・療育手帳A
軽度の場合・・・療育手帳B
自治体によってはB1、B2、B3などとさらに分けている場合もあります。
もし、学校に在籍している年齢なら学校の先生に相談してみてもいいと思います。
- 特別支援コーディネーター
- スクールカウンセラー
- スクールショーシャルワーカー
- 養護教諭
特別支援コーディネーターは学校と様々な外部機関との調整役です。学校に必ず一人は配置されているので困ったら相談してみてください。
療育手帳をとるメリット
障害を抱えている人やその家族は精神的にも金銭的にも大きな負担があります。
療育手帳を取得するとことで、安心ができたり、金銭面で様々な援助が受けられたりするので紹介します。
- 障がい者であることの証明
- 公共交通機関の割引
- 入館料の割引
障がい者であることの証明
1番のメリットは障がい者であることの公的な証明です。
発達障害や知的障害は目には見えにくい障害です。
迷子になったときや、緊急時には障がい者手帳をもっていることで、身分証明になったり、周囲から理解してもらいやすくなります。
手帳をもっていることを周りに伝えるかどうかは本人や保護者の判断でいいと思います。
しかし緊急の時には手帳があると、適切な対応をとってもらいやすいと思います。
公共交通機関の割引
普段利用することが多い公共交通機関や色々なサービスについても割引されます。
しかし「手帳のA」だけ、「100キロ以上」など条件がある場合があるので、利用する前に確認した方がいいと思います。
公共交通期間や サービス | JR | 携帯料金 | NHK | タクシー |
内容 | 半額 ※Aは同乗者も | 基本料無料など | 全額or半額 | 1割引 |
注意点 | 100キロ以上 | 携帯会社によって異なる | 住民税非課税世帯なら全額 | 乗るときにドライバーに見せる |
申請したり、見せたりしないと割り引かれないので、
何かを利用するときはチェックしてみましょう。
入館料の割引
割引があると知らずに正規の値段で入館しているケースがあるので、映画館や水族館などに行く前にはぜひ確認をしてください。
同伴者も割引になるケースも多いので、子どもといっしょにたくさんの経験をしてください。
施設 | ディズニーランド | ズーラシア動物園 | TOHOシネマ |
内容 | 割引(同伴者も) | 無料 | 1000円 |
これも先ほどと同様、伝えないと割引されないので行く前には確認を。
療育手帳と進路
「療育手帳がないと支援学校や支援学級に入れないんですか?」
保護者からこんな質問を受けることがあります。
療育手帳がなくても支援学校や支援学級には入れます。
でも希望をすれば、誰でも入れるわけではありません。
- WISCや田中ビネーなどの検査の結果
- 「ASD」や「ADHD」などの診断
- 日常生活での困り感
様々な観点から学校や教育委員会が判断して、入ることができます。
しかし支援学校に行くほとんどの人は療育手帳をもっているイメージです。
特に高等部では、入学後に療育手帳を取得することを求められることが多いです。
高等部で療育手帳が必要な理由としては、「就労」が目的だからです。
高等部を卒業すると様々な選択肢がありますが、「企業」や「福祉事業所」に行くことが多いです。
企業には、全従業員のうち2.3%(2023年現在)障がい者を雇う義務があります。
そういった理由もあり、支援学校から就労するときは基本的に「障がい者枠」で行くことがほとんどです。
「障がい者枠」で働くためには手帳が必要になってくるので、高等部に入るときは手帳の取得を求められます。
療育手帳には紹介したように様々なメリットもありますが、障がい者であることの
証明が本人や保護者にとって負担になることもあります。
ご家庭でよく話し合って、納得した上で取得するかしないかの判断ができればいいですね。
支援学級でも取得していない生徒や返還した生徒もいます。考え方はひとそれぞれですよね。
本日も読んでいただきありがとうございました。