支援学校を卒業した後の進路先6選
こんにちは、たか先生です。
支援学校を卒業したらどんな就職先があるの?
自分の子どもに合った場所で就職をしてほしい
障害や発達障害がある子どもをもつ親にとって、進学先だけでなく、その後の就職のことについても分からなことがたくさんあると思います。一般企業への就職だけでなく、選択肢はたくさんあるのでお子さんにとって一番合う場所で輝けるといいですね。
この記事を読むことで障害や発達障害をもつお父さん、お母さんに向けて以下の発信をします。
- 支援学校を卒業した後の主な進路
- それぞれの進路先の特徴や向いている人
自分の子どもに向いてる進路が早いうちから決められれば、今どんな力をつければよいか考えるきっかけになれば幸いです。
支援学校卒業後の主な進路
支援学校の高等部では主に「就労」に向けての授業や職場実習などあります。
自治体によって多少違う部分もあると思いますが、多くの生徒は以下のような進路を進むことが多いです。
- 一般企業
- 就労移行支援事業所
- 就労継続支援事業所A型
- 就労継続支援事業所B型
- 生活介護事業所
- 自立訓練
長い名前ばかりでわかりづらいですよね、、、
1つずつ分かりやすく解説していきます。
一般企業への就職
支援学校でも障害が軽度な生徒が多く進む進路です。
企業には従業員の約2%障害をもった人を雇用する義務があります。
なので基本的には障がい者枠として働くことはほとんどです。
支援学校の高等部に入るときは基本的に療育手帳を取得することを求められます。
その理由の1つが一般企業への就職をするときに必要になるからです。
- 雇用契約を結んでいる
- 支援者(指示を出す人)が専門家ではないことがある
- 他の進路先よりももらえる金額が多い(だいたいた10万~20万)
一般企業は他の進路先よりももらえる給料が多いことです。
A型の時にも説明をしますが、雇用契約を結んでいるので、それぞれの最低賃金は
保障されています。
デメリットとしては仕事の指示を出す人が障害についての知識がない場合もあり、
適切な支援を受けられない場合があります。
- 基本的な生活習慣が整っている人
- 1日働ける体力がある人
- お金の計算ができる人
一般企業で働くには「自立」していることが大切だと思います。
身だしなみ・家事・公共交通機関の利用・お金の計算など支援学校とは違って
サポートを受けられない事もあるので自分でできるようにしておく必要があります。
障害をもった人が働きやすくなるように下のような支援を受けることができるのでぜひ知っておいてください。
- 特例子会社
-
大きな企業では雇用する障害をもった人の数も多いため、障害をもった人が働く子会社。仕事の内容が一定で異動も少ないため、落ち着いて働くことができます。
- ジョブコーチ
-
ジョブコーチは障害をもった人が職場で成功し、維持するためのサポートを提供することです。これには、適切な職場を見つける手助け、職務の適応、同僚や上司とのコミュニケーション支援、職場での技能訓練などが含まれます。
就労移行支援事業所
漢字ばかりで分かりづらいと思いますが、一般企業へ就職するために働く力やマナーを身につける場所です。支援学校などではよく「移行」と略されます。
- 基本的には2年間入って、その後に一般企業への就職を目指す。
- 給料はもらえないが、工賃などとしてお金をもらえる場所もある。
基本的には2年間で働くための力を身につけ、就職を目指します。
場所によって違いますが、下のような計画で2年間を過ごします。
- 生活習慣を整える
- 体力をつける
- 集中力を身につける
- ビジネスマナーを身につける
- 履歴書の書き方、面接の練習
- 希望する職場での職場実習
- 採用されてから半年間の見届け
- 支援方法や働いてからの様子などのアフタフォロー
- 一般企業への就職をめざしている人
- 働く力を身につけたい人
支援学校を卒業してすぐ就職だと不安な生徒が2年間でさらに働く力を身につけてから就職へとつなげる場所です。
就労継続支援事業所A型
一般企業で働くことは難しいけど、働く力もあり、ある程度生活リズムが整っている人が多い印象です。よくA型と略されます。
このあと紹介するB型との一番の違いは「雇用契約を結ぶこと」です。
雇用契約を結ぶと最低賃金が保障されるので、B型よりもたくさんのお金をもらうことができます。
- 雇用契約を結んでいる
- 指示を出してくれる人が専門的な知識をもった人である
- B型よりも多くのお金をもらえる(5万~10万)
- 65歳までしか働くことができない
A型は一般企業とは違い指示を出してくれる人が必ず専門的な知識をもった人なので一般企業よりも手厚いサポートを受けることができます。
A型は65歳までしか働くことができず、その後はB型の事業所に行く人もいれば、
施設に入る人もいるそうです。
- 1日働く体力がある人
- 仕事が大変でも、ある程度の給料がほしい人
「一般企業」「移行」「A型」は支援学校の中でも障害が軽度な生徒が多く行く印象です。その中でも実習などを経験して自分に合った進路を選択します。
就労継続支援事業所B型
A型は基本的に1日働くことになりますが、B型に行く生徒は障害の程度も様々で
自分のペースで働くことができます。
B型は「雇用契約」を結ばないので給料という形ではなく「工賃」をもらいます。
- 雇用契約を結ばない
- 工賃という形でお金をもらう(数千円~2万円くらい)
- A型よりも事業所の数が多く、自分に合った事業所を選びやすい
- 「午前中だけ」「1日働く」など自分のペースで働ける
B型事業所はA型事業所の3倍くらいの数があります。町を探してみると結構B型事業所は見かけるので探してみてください。
作業内容も例えば「袋詰めの作業」や「パンを作る作業」など自分に向いている仕事を探しやすいメリットもあります。
- 自分のペースで働きたい人
- 自分の興味がある、自分に合った仕事をしたい人
B型は「ゆっくり働く事業所」や「がっつり働く事業所」など事業所によって雰囲気が全然違うので、本人に合った場所が選択できると良いですね。
自立訓練事業所(生活訓練)
支援学校を卒業後、まだ基本的な生活習慣や生活スキルが整っていない時に自立訓練事業所という場所を利用することがあります。
自立訓練では食事や排せつなど日常生活で必要なスキルを自立して行うためのプログラムが用意されています。
- 生活スキルの向上を目指す(食事や排せつなど)
- 期間は2年間
自立訓練事業所は基本的に2年間しか行くことができません。2年後はB型事業所に行ったり、生活介護事業所に行くなど人によって違います。
- 生活スキルを向上させたい人
- 生活習慣を整えて、将来的には働きたい人
「移行」と似ていますが、「移行」は働くためのスキルを身につける、「自立訓練」は生活するためのスキルを身につける場所です。
生活介護事業所
最後は生活介護事業所です。生活介護には障害の重度な生徒が多く進みます。
- 日中に排せつ、食事などの必要な支援を行う。
- 軽作業やレクリエーションなどを行う。
生活介護事業所では食事や排せつなど自分ですることが難しい人が進み、
支援を受けたり、自分でできることが増えるように療育を行ったりします。
基本的には落ち着いて過ごすことが目標になってくるので、長時間の作業などはしたりせず、散歩やレクリエーションなど気持ちを落ち着かせるための活動が多いです。
- 日常的に介護が必要な人
- 自分のペースでゆっくりと生活をしたい人
今回は支援学校を卒業後の進路について解説をしました。
これ以外にも入所施設に入って生活スキルの向上を目指したり、職業訓練校という
1年で就労を目指す場所など様々な選択肢があります。
様々な選択肢の中から自分の子どもに合った進路を決めるのは難しいですが、子どもが「どんなこと得意で、どんなことが苦手か」など日頃から子どもの様子を見ていくことが大切だと思います。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。