発達障害がある子が落ち着く方法(触覚編)
こんにちは、たか先生です。
えりの具合や服の素材へのつよいこだわり
自傷行為がある(頭をたたく、体をかむ)
触られることを極端に嫌がる
発達障害がある子の保護者はこういった特性で悩んでいることはありませんか。
「何が嫌なんだろう」「急にスイッチが入ったように落ち着かなくなる」など
発達障害がある子は色々な特性やこだわりがあります。
この記事では子どもの色々な特性に悩んでいるお父さんお母さんに向けて以下の発信をします。
- みんながもっている「感覚」について
- 触覚の過敏や低反応があるとこんな特性がある
- 触覚の過敏や低反応に対してできること
「触覚」の発達を促すには本人の安定が必要です。無理をせず本人の様子を見ながらできることをやっていきましょう
みんながもっている「感覚」について
「運動をする」「ご飯を食べる」日常生活でたくさんの感覚を使っていますよね。
この感覚が過敏に反応すると「大きな音が苦手」「好き嫌いが多い」などの特性が現れます。逆に低反応だと「痛みに鈍感」「説明を聞いていない」などの特性が現れます。
五感+3つの感覚
「まぶしい」「おいしい」など使っていて分かりやすい感覚を五感といいますよね。
視覚・・・ものを見る
聴覚・・・音を聞く
嗅覚・・・においを嗅ぐ
味覚・・・食べたものの味が分かる
触覚・・・触ったものの感触が分かる
それ以外にも無意識に使っている感覚が私たちにはあります。この感覚の過敏や低反応が特性になって現れる原因の1つと言われています
平衝感覚・・・体のバランスをとるときに使う
固有感覚・・・体の動きをコントロールするときに使う
触覚・・・触るもの以外にも本能的に危険と感じる感覚
この3つの感覚のアンバランスは周りからも分かりづらく、理解されにくいです。子どもの特性で困ったときはこの3つの感覚を注意深く見てみてください。
触覚の過敏と低反応があると
触覚とは触り心地を判断するものです。
「熱い」「冷たい」「痛い」「気持ちい」「硬い」
そして触って気持ちが良いものは「安心」できるもの
触って気持ちが悪いものは「危険」なもの
この「触覚」が過剰に反応してしまったり、反応しづらかったりすると様々な特性が現れることがあるので紹介します。
触覚の過敏があると
触覚の過敏があると下のような表れが出てきます。私たちが当たり前に思っていることは触覚の過敏がある子にとってはきっと不安や辛さがあるんでしょうね。
- 特定の素材の服へのこだわり
- 他人に軽いハグをされたり、なでられることが不快と感じ嫌がる
- 経験したことがない触感を極端に避ける(草、粘土)
- 食べ物の特定の食感が苦手で、好き嫌いが激しい
- 爪や髪を切ることが苦手
- 帽子、リュック、靴下などを嫌がる
私ごとですが、長男は触覚の過敏があり、リュックや上着を極端に嫌がり、着せようとすると癇癪とパニックがすごかったです。
長男に療育が必要だと思ったのは、色々な要因がありますが、「触覚の過敏」の特性が強かった時に「やっぱり必要だな」と思いました。
今は上着を着るようになってくれて本当に成長を感じます。改めて療育は早いうちから行うことが大切だと思いました。
触覚の低反応があると
人間は自分を成長させるために自分で刺激を入れようとします。触覚が低反応な子はより成長させるためにより強い刺激を求める傾向があります。そういったことから下のような特性が現れたりします。
- 痛みに鈍感でケガをしても平気で過ごしている
- 体をたたいたり、嚙んだりする自傷行為がある
- 爪や鉛筆をかむ
- 食べ物に対して無頓着である
- 他人との距離感がつかみづらい
強い刺激を求めるために自傷行為や鉛筆をかむなどの行動が出てきます。その行動があまりにも危険でなけれ見守るのも1つの方法かなと思います。
触覚の過敏・低反応への支援
触覚の発達に遅れがある場合の支援として色々な方法がありますが、
絶対にやっていはいけないことがあります。
それは「無理やり慣れさせようとする」です。
例えばセーターを嫌がる子に無理やりセーターを着せて慣れさせようとする方法は逆効果で、より不安を感じ、過敏が深刻になるケースがあります。
本人の様子を見ながら少しずつ行っていきましょう。少しでも不安そうならそこで
やめてもらっても大丈夫だと思います。
時間はかかるかもしれませんが、長男も少しずつ服が着れるようになったり、帽子をかぶれるようになったりしていきました。
触覚の過敏への支援方法
どうして過敏に反応しているのかというとその感覚が「危険」だと思っているからです。危険なものに対して体が防衛反応を出し、その感覚を避けるようになります。
だから私たちにできることはそれが「安心」だと思わせてあげることです。
2つの方法を使うことで少しずつ安心していって、防衛反応が出にくくなります。
- 自分で選ばせてあげる
- 好きなものと一緒に行う
実際に長男にやってみた例を紹介しますね!
自分で選ばせてあげる
長男は2歳の時に急に上着を着ることをすごく嫌がり、着せるとパニックになるので着せることができませんでした。
そこで上着を2つ用意し、「どっちがいい?」と選ばせてみると「こっち!」と選び少しではありますが、着るようになりました。
少しでも着れたら「たくさん褒める」こともポイントです!
自分で選ぶということをすることで興味をもち、不安が低減されたのかなと思います
好きなものと一緒に行う
2歳ごろは髪を切るのも大嫌いで、でも髪は切らないといけないから動かないようにしながら無理やり切っていました。
今思うとより髪の毛を切ることが怖くなってしまったと反省します、、、
長男は「はたらく車」の歌が大好きなので、髪を切るときに見せながら髪を切ると
泣かずに切れました。
最初は5分くらいで不安が出てきて泣きそうになったので、そこで終わりにしました。泣かずに終われたことで長男も「できた」という気持ちがもてたかなと思います。
これを繰り返していくうちに5分が10分になり、今では泣かずに最後まで切ることができるようになりました。
感覚の過敏はすぐに改善されるものではありません。少しずつ「安心なんだ」と思わせてあげらるといいですね。
触覚の低反応への支援方法
赤ちゃんはお母さんやお父さんになでられると気持ちがよくて
「この人は安心できる」と思うことができます。
しかし触覚の低反応があると「気持ちいい」という刺激が入りずらく、愛着形成をすることが難しい場合があります。
- 色々な感覚を体験する(ふわふわ、ざらざら、ぷにぷに)
- たくさん触ってあげる
触覚の低反応に対してできることは色んな感覚をたくさん経験させてあげることだと思います。
色々な素材の服を着たり、バスタオルの種類を変えたりするなど日常生活の中でもたくさんのことを取り入れられると思います。
触覚の発達の遅れは日常生活だけでなく、人間関係にも問題が出てきます。なるべく早い段階で療育につなげてあげましょう。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。